以下の記事については,すでに多くのblogでエントリーがなされていると思いますが.
私も柄にもなく発言したくなったので一言(って長くなっちゃったけど).
公の教育で性教育を行う意義は,大体以下のようなことかなあと私は思っています.
(1)今現在の社会に存在する,性についての偏見,誤った認識,旧来の悪弊の一掃を図る.
(2)性は人間が生きていく上で一生関わってくる重要なものであり,そのもっとも基本的な知識を子供たちに伝達する必要があり,その義務が大人にはある.
家庭という場で適切な教育が子供に与えられることを期待するのはリスクが大きい,と私は思います.さらに過激なことを言えば,国や地方は家庭から子供を奪い取って,子供の教育義務の大部分を背負って立つのだという覚悟を持つ必要がある,とさえ思っています.まそれは置いておいて.
川崎市、高校でも性教育逸脱 テキスト配布 文科省「ひどすぎる」
川崎市がつくった高校生向け性教育テキストが、十代に経口避妊薬(ピル)を推奨したり、器具を使った自慰や精液を飲むといったアブノーマルな性行為にも言及していることが八日、分かった。市ではこのテキストを教材に高校で授業を行い、生徒に配布していた。川崎市では昨年一月、小学一年生への行き過ぎた性教育が発覚、文部科学省が調査に乗り出しているが、今回のテキストについても「常識以前の話」として不適切としている。
上記の文章を読んでとりあえず大きなため息一つついて.
大前提として,十代の子達の間のセックスが現実として存在するということ.軽率な振る舞いはするなと大人は止めるわけだけど,やってしまう子はいたしてしまうわけで,そういう現実を思考停止せず認知しなくちゃいけない.それができれば,何をしなければいけないかが見えてくるでしょう
まずピルですが,推奨という言葉を使う上記の記事はまず変なんだけど,身を守る術として女の子たちに対してはきちんと教えるべき避妊法でしょう.それこそ,えっちな少女漫画に登場する相手役の男の子のように自発的に男の側がコンドームを装着するのが望ましいですが(AIDSや性病の予防にもなるし),そんな物分りのいい野郎ばかりならば女性の悲劇は起こらないわけで,自分の体は最終的には自分で守るしかない.その方法を若い女の子たちは知っておくべきです.
記事を読み進めるとテキストから引用している箇所を読むことができます.それを読むと「器具を使った~」あたりの文章も,このテキストの執筆者は面白半分で書いているわけではないのがちゃんと理解できます.
以下は記事中で引用されているテキストの一文.
●自慰行為について
この行為は自慰とかセルフプレジャーと表現されることもありますが、このテキストでは自分一人でする性行為という意味でシングルセックスという言葉を使いたいと思います。
どうして自慰についてこんなポジティブな言い方をあえてしているのか,それにはちゃんと理由がある.
人間は生きていく上でどうしても性欲は発生するし,それは開けっぴろげに表現できることではないから我慢しなくちゃいけない.これは,特に十代の男の子にとっては結構キツいものだったりする.どんどんやれと奨励するのも変だけど,理性的に日常生活を送るためには性衝動を何とかして発散しなければならないし,それを合法的に誰にも迷惑をかえずに行うとすれば,自分で慰めるしかないじゃないか.
だけどどうしてって見た目格好悪いし,暗いイメージがあるし,人によっては親から悪いことだと教えられてする時に罪悪感を抱く人もいるでしょう.一人ですることへのコンプレックスも感じているかもしれない.で,上記のように明るいイメージをもたせよう,悩んでいる子がいたらその苦しみから解放させてあげよう,という意図があるのだと思う.
さらにテキストからの引用は続く.
Q精液を飲んでも大丈夫ですか
A精液そのものに害はありませんが、性感染症があれば感染の危険があります
Q器具を使ってやってもいいですか
A快楽を得られるひとつの方法として考えたらどうでしょう
上のQAは性病に感染するリスクについて言及しているし,下はこう答えるしかあるまい.
性についての情報が氾濫している現実をちゃんと認知できているならば,それに触れた子達からの質問・疑問は大人が真面目に一つずつきちんと答えていくしかないでしょう.だってこんな世の中を作ったのは大人なんだからさ.
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