2004.10.28

良さげなJavaScriptの本のメモ

実に4ヶ月振りのエントリー(笑)

速効!図解プログラミング JavaScript 速効!図解シリーズ
 まずはこれを買ってみるか.

JavaScript(オライリー・ジャパン)
 オライリーの本なので良書なのは容易に想像できるんだが,高いんだよなあ…….

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2004.06.04

Wikiを導入してみた

まず,「Wikiとは何か」については,以下のリンクを参照していただきたい.
はてなダイアリーキーワード「Wiki」
ウィキペディア「Wiki」

で本題.

■結城浩のWiki入門 ~YukiWikiではじめる みんなで作るWebサイト~
結城 浩 (著)
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私がWikiという単語を見聞きしたのは,確か「meshの珍発言」に端を発したblog論争だったように記憶している.騒動の詳細は「mesh blog」でぐぐっていただくとして,「とっくに日本には個人系のニュースサイトがあり,はてなダイアリーやtDiaryのユーザーがたくさんいて,活動実績も十分長い,blogなんてものは別に目新しいもんじゃない」という意見があって,私もその種の意見に感化されてblogに屈折した見方をするようになったような気がする.その折に
「すでにあるものの」一例として「Wiki」が引き合いに出され,「Wiki」なるものの存在を知るに至った.

知るに至ったのはいいが,どうもその概念がよく理解できないまま,興味も尻すぼみになってしまった(上記2つリンクを読んだのは,Wikiを導入した後になってからのことだった).この時はまだ,使い慣れているWebブラウザを使ってのデータ入力と管理をすることの有用性が実感できていなかったのだ.

昨年12月にniftyでココログのサービスがスタートし,実際にblogを使って見ると個人の備忘録・メモ帳・簡易データベースとしての有用性,便利さを実感することができた.この手の読書感想文や,社会の様々な事象について自分の意見を表に出したいという欲求は(ごくたまに)誰にでも発生すると思うが,掲示板にこの手の長文を書くと場所にもよるだろうが,多くの場合鬱陶しがられることとなる.

その点blogであれば更新は容易であるし,公開の設定をしていれば,実際の来訪者が検索エンジン経由で大概素通りされるばかりであったとしても,なんとなく世間様に物を申しているような気分に浸ることができる.さらに,最近ではGoogleもふるいのかけ方がさらに洗練されたようで,拙blogようなしょーもないページが検索結果の上位にランクされることはめっきり少なくなってきたので,一時期のような妙なプレッシャーを感じることなく記事をアップすることができる.

そんな楽しくて便利なblogであるが,世にはばかる物品の購入検討のメモを書くにはちょっと抵抗がある.世にはばかる物品というのは,私の場合エロゲーであったりするが,これらの情報を追っていくためには頻繁な更新作業に耐えうるデータベース・ツールの存在が不可欠だ.どういうことかというと,まず毎週金曜日に各メーカーから新作タイトルが発売されるのだが,多い日ともなると一日に二桁の数のタイトルが発売されることがある(特に給料日直後など).

また新作情報や,体験版・デモンストレーションムービーのダウンロードサービスの情報が毎日各メーカーからリリースされる.その洪水のような情報をフォローするだけでも一苦労であるが,さらにその中から自分の趣味嗜好に合ったタイトル情報をピックアップしローカル環境にそのデータを蓄積する作業を行うには,blogと同等以上の更新作業の簡便なツールが必要になってくる.

そこで「結城浩のWiki入門」を買ってみた.この本を片手に作業を進めれば,どんな馬鹿でも自分のPCにWikiを使用できる環境を構築することができる.さらにその副産物としてWebサーバー(Apache)とCGIの環境も同時に構築することになる.

本の内容としてはWikiの概念説明と導入に力点をおいており,小難しい技術的な話は極力排除する方向で書かれている.いってみれば「できるWord2002 」のようなものだ.この手の本は半可通に馬鹿にされがちであるが,本に書かれている内容を頭から一通り試して進めて見れば,読み終わるころには一通りのことはできるようになっている.「能書きはいいからハウツーを教えろ」という私のような読者には適当な本だったように思う.

ただ,正直に言えば,分かりやすさに方向を振った分内容の薄さは否めず,「(買ってしまって)しまった」感は,若干あったりもした.が,濃い話を書こうにも書きようがなかったのかもしれない.

この本の効能としては,Wiki(YukiWiki)をセットアップした2004年5月中頃から拙blogの更新がぴったり止まったことが挙げられる(笑).YukiWikiの場合,はてなダイアリーライクな(逆か)シンプルな記述ルールで目次まで自動に作成してくれるのでかなり便利だ.「世にはばかる」メモのみならず,さまざまな情報のクリップを自宅PC内のWikiに落とし込むようになった.

導入の簡便さやシンプルな実装からいって,社内LANでのコラボレーションツールや個人の備忘録としては多分blogよりも使いやすいと思う.WWWに公開するとなったら話もまた変わってくると思うが.

私の場合,職場と自宅PCの両方で確認したい情報ははてなダイアリーに,「世にはばかる」メモは自宅のWikiに,そしてこの手の困った長文はこのblogに書くという使い分けでいこうかと思っている.

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2004.04.14

箇条書き魔・図解思考修行の旅に出る

日頃の業務でメモを取ったり考えをまとめる場合,私は箇条書きを多用する.このやり方では項目の抽出と整理は支障なく行えるが,思考やアイデアの発展性というものに欠ける.

しかし,それでも何の疑問も無く仕事を進めていたのだが,Future Alternativeノートの取り方 ~ 図解思考という記事を読み,「図解思考」なるものに触れてみようかと思い,以下の本を読んでみることにした.

図で考える人の図解表現の技術―思考力と発想力を鍛える20講
久恒 啓一 (著)
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20講のうち,この本の要旨は始めの「第1部(5講)」でまとめられており,残りの15講はその応用問題の実践形式で進められている.その要旨,すなわち同書が紹介する図解をするためのフレームワークをまとめると次のような流れとなる.

1.図解しようとする対象から重要な意味を持つと思われる要素(言葉)をマークアップして抽出する.
2.抽出した要素のグループ化.
3.2で作ったグループの性質を適切に表現する「キーワード」を考え抜く.
4.「キーワード」を参考に,各グループ間をマルと矢印で関係付ける.

これだけ.シンプルである.

しかし,例えば新聞の社説あたりで上記の作業をやってみると以外に骨が折れる作業であることがわかる.1の要素の抽出をやっただけでも一仕事という感じだ.「要素の抽出」とは,社説や論文の図解で言えば各パラグラフの要旨抽出に他ならない.さらに,「自分はこのような解釈で図解をしたが,これで正しいのだろうか」という不安にとりつかれたりもする.

同書ではそのような不安に「人の主義主張の塊である表現物をまったくの他人が100%理解することなどそもそもありえねーっつーの.四の五の言わずに図解をやって手前の足りねー脳みそ,ちっとは鍛えてみろや(※)」と力強く背中を押してくれる,そんな本である.
付け加えると,対象の構造をシンプルに分かりやすく表現した図というものは,実は裏で地道な作業と膨大な知的格闘の末に生み出されたものなのだ,ということをさりげなく主張していたりもする.

この本を読み終えた後,「図解」のトレーニングに筆記用具やドローツールなどは必須ではないことに気がついた.つまり,言葉として入ってくる情報すべてが図解の対象であり,情報の要旨となるキーワードを抽出して話題の中でキーワードたちを関連付けるというトレーニングは頭の中だけでも実行可能だ.

例えば,それはWebブラウジング中に出会ったニュース記事やちょっと長めのblogでも良いし,TVのニュースキャスターが話している内容,職場での上司・同僚からの説明などでもよい.いつどんな場所でも頭の中で「図」をイメージすることで,図解のトレーニングは行えるのだ.

著者が批判(というか警告)しているものに,図解の中で用いられる箇条書きがある.箇条書きは上下の順序は示せるかもしれないが,その並列な表現方法では項目間にある(もしかしたら重大であるかもしれない)関係を適切に表現することができないし,図を書いた人間も見抜くべき関係性を見落としてしまう可能性が高い.個人的にこの指摘は痛かった.

同書の著者は図解を奥の深い表現技法だと主張しているが,読み終えてそれは確かにその通りだと思った.方法はシンプルだが,深い.とりあえず1500円+taxの元は取れたように思う.

(※)同書の本文では,紳士的かつ穏当な言葉で表現されています.

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2004.02.27

ばとる・おぶ・CHUCHU 妖刀恋慕

ばとる・おぶ・CHUCHU 妖刀恋慕(一条理希 集英社スーパーダッシュ文庫)
満足度:☆☆☆

シリーズの2巻目.
この作品世界には「吸血っ娘」と呼ばれる吸血鬼が存在しており,不死の彼女たちは人類にとっての天敵である.しかし,「沙羅」という伝説の銀製の刀を用いれば長期間,活動を封印することは可能である.

この「沙羅」の刀にはやっかいな問題があって,女性,それも嫁入り前・婚前交渉経験なしの娘さんにしかこの刀を扱うことができない.一方で今現在「吸血っ娘」に立ち向かっているのは世間から完全に隔絶された女子校に通う,戦闘訓練を受けた(やはり)婚前交渉経験なしの娘さん達だったりもする(なぜそういう設定なのかはちょっと失念)

「沙羅」は血統で継承され,その秘められた能力は正当な後継者にしか引き出せない.だがしかし,現在の最終後継者である主人公の正太郎君はお年頃の男の子.さあ困ったぞ.ここはひとつ,正太郎君をその女子校に送り込み,相手の女の子は誰でもいいから子作りに励まさせ,女の子をこさえる他に人類を救う道はない!

敵の「吸血っ娘」は当然全員若い女の子!!女子校の先生方も皆女性!!!登場人物は主人公以外すべて女性!!!!さらには学校選りすぐりの容姿と戦闘能力に長けた少女5人がエリート・ガードとして主人公の正太郎少年を完璧にガードする!!!!!

ぼくら皆が待ち望んだ,一点の隙のない願望充足型ライトノベルが,今ここに誕生した!!!……わけ……なんだけどね……

この作者の過去の作品では,私はH.O.P.E.という作品を読んだことがあって,細かいディテールは覚えていないのだけど,非常にシビアだなあという読後感は今も強烈に脳裏に焼きついている.少女は出てきたが,萌え要素みたいな軟弱な要素は一切なし.氏独特の乾いた文体は,シリアスな話にはいい感じにマッチしていたように思う.他の作品を検索してみても,やっぱりヌルい要素からは縁遠い作風のようだ.

そんな作者が「ばとる・おぶ・CHUCHU」を書かなければならない今のライトノベルの状況は,毎月洪水のように本が出ているように見えて業界は実際キツいんだろうな,と想像することはできる.確実に売れる本しか出せない.確実に売れる本しか書かせてもらえない.ましてや,集英社スーパーは一度死んだ身でもある.というかリュウの聖戦のことを思い出すと今でも本気で泣きそうになります.あれどうなっちゃったのよ.

で一条氏が嫌々書いているかというとそんな感じは受け取れなくて,作者が内心どうおもっているかなど読者は知る由もないのだが,読者にこのライトノベルを楽しんで読んでもらおうとして色々な萌えシチュエーションを話にふんだんに盛り込んでいて,プロ小説家としての愚直な心意気が汲み取れた.上述の舞台設定などその際たるもので,いい年こいた大人なら想像することすら苦痛だろうに.しかし実際に銭を出す私のようなオタクも厳然として存在するわけであり……

ただ惜しいかな,一条氏独特の飾り気のない文章と萌えシチュ満載のライトノベルとの調和がアレというか……さらには話の先を読みたいという意識をかき立てる伏線などの引っ張る要素が弱いので,話の面白さを追求する向きには厳しい作品かもしれない.

個人的には不思議と気に入った作品で,普段読み捨てている萌え小説群とどこが違うのか,個人的に惹かれている要素が何なのかは,もうちょっと時間を置いて考えてみたい.

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2004.02.18

空ノ鐘の響く惑星で 2

空ノ鐘の響く惑星で 2 渡瀬草一郎(電撃文庫)
満足度:☆☆☆☆☆

神々の血脈以降ライトのベルのジャンルで読み応えのある伝奇物ってなかなか出ないなあと思い続けて幾星霜,西谷史はいつの間にかこのジャンルからフェードアウトしてしまうし,菊池秀行はどうも好きになれないし.そんな私の欲求不満を解消してくれたのがパラサイトムーン―風見鳥の巣.その同じ作者の作品ということで前巻に続いて購入.

おとぎ話の中世ファンタジーにSF的要素を加味した主人公フェリオを中心とする群像劇,今の段階でのあらすじはとりあえずこんなところかな.岩崎美奈子氏の端正なイラストとケレン味のない文章と相成って非常に読みやすいライトノベルと言えると思います.

前巻ではストーリーにあまり動きがなかったことと,パラサイトムーンから入った私としては伝奇的な要素とはとんと無縁なイメージのお上品な岩崎氏のイラストに軽い失望を感じていたものですが,それは早合点というもので2巻に移ってからの展開のスピードはなかなか心地よく,(今のところは)オーセンティックなファンタジー活劇のストーリーにイラストはほど良い調和をみせています.今後の展開に期待が持てる内容でした.

あと,何気に主人公のフェリオ君に知性の灯火が宿っていて,安心して読み進めることができる.これは大切なことで,今巻冒頭に登場する狩人のエンジュ少年にも言えることなのだけど,突発的なアクシデントに超人的な能力を発揮するのでもなく奇抜なアイデアで切り抜けるのではなく,冷静に事態を分析し行動を選択することで対処している.命の危険がさらされたとき,その身を助ける武器となるのは的確な判断力とそれを裏打ちする知性なんだな,と思わせてくれてなかなかやってくれるぜ渡瀬草一郎.次巻も大いに期待.

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2004.01.28

七姫物語 第二章 世界のかたち

七姫物語 第二章 世界のかたち 電撃文庫
今回から(表示されないけど)カバー絵のリンクjも張ってみよう.カバー絵を合法的に表示させたくてアマゾンのアソシエイトに入ったんだけどなあ.

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満足度:☆☆☆☆

第9回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作の続編.この手の「大賞」は正直購入の目安にはなりはしないのだけど,この作品はわりとまともに読めるレベルかと思います.雰囲気としてはエロ路線からファンタジー路線に転換した頃の富士見の作品群を髣髴とさせるものがあります.

群雄割拠状態にある「七つの都市」といわれる架空の世界のお話.政略にあかるいトエと軍略にすぐれたテンの二人の野心溢れる若者に七つの都市」の象徴である「七姫」の一人として担ぎ出された少女カラスミの視点で描かれる軍記物,といって良いのかな.

物騒な戦乱がベースの物語でありながら,カラスミの一人称で話が進められているため,どこか穏やかでやさしい雰囲気が感じられます.人もたくさん死んでいるはずなんだけど,「七姫」という与えられた役割から彼女が危険な所から遠ざけられがちであるということと,そもそも彼女自身が争いを好まない心優しい少女であるためなんですが.

この架空世界のあり方は彼女の目を通して描かれるため,とりわけ政治や軍事に特別な才覚があるわけでもないカラスミから見た本来傑出した人物であるはずのトエとテンの両人はおもろい兄ちゃんたちの域を出ず,読んでてもったいないなと感じたりもします.その反面で「世界の基準」が非常にノーマルであるため,読者は物語の起伏を素直に受け止めることができるし,なによりおとなしめの女の子のお話は読んでいて心地よい(笑)

他都市に攻め込み勢力範囲を2都市に拡大した所までが描かれた前作に比べると,近作は雌伏の時期という感じで盛り上がりには欠けます.が,通勤電車の中で先が楽しみに思えるほどに読めたのも確か.今後はカラスミを甘やかさない展開に期待したいなあ.

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2004.01.20

9S〈ナインエス〉(2)

9S〈ナインエス〉(2) 電撃文庫
満足度:☆☆☆

ライトノベル作品として,エンターテイメント性高かった前作.
好評を博したのか,あの美しく締められたラストシーンからかなり強引に続編が著されることになったようです.

サービス精神の高さは相変わらずで,アクション,ちょいミステリー味に恋愛要素に権謀術数と色々な要素が詰め込まれていて読者を飽きさせません.

ただ,前作ラストで「もう二度と逢えない二人」と思われた彼と彼女が,話の半ばで顔を合わせてしまう展開にはもったいないというか拍子抜けしてしまった.闘真視点,由宇視点の2つの独立した話を並行して時にはちょいと絡み合わせて進めて,「逢いそうで逢えない主人公とヒロイン」を見せつけて読者をやきもきさせた方が良かったんじゃないかな.過去作品で使い古されて陳腐かもしれないけれど,燃える王道な展開だと思うんだけど,どうか.

今作のラストシーンって,微妙に異なるがざっくり言って前作とほぼ同じ落としを持ってきている.まあさすがに(出るかは分からないが)次の巻では同じことはやらないと思うが,今作の読後のがっくり感は強かった.

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2004.01.19

ガンズ・ハート 硝煙の誇り電撃文庫

ガンズ・ハート 硝煙の誇り電撃文庫
満足度:☆☆☆

架空の惑星を舞台にした,「路地裏の少年」下級士族ケリン君の成り上がりストーリー.読み始めてから,かなり楽しくストーリーを追うことができました.

ただ,腕力だけが頼りで成り行き任せの主人公に対して作者は甘やかしすぎでは?
難問をひょいひょいと乗り越えてしまって,痛快を通り越して拍子抜け.

読み進めるごとにご都合主義が鼻についてきて,なんだか吉岡平の無責任艦長シリーズを思い浮かべたもののあれほど笑えるわけではなくて,キャラクターの描写も浅いというよりも「こんなもんでいいだろ」的手抜きが感じられて,読み終わりの時点では正直かなりげんなり.

で,奥付の作者の過去の著作一覧を見て納得.なるほど,「でたまか」の作者だったのね.
舞台設定と配役を変えて同じような話を書いているのか…
次の巻を買うかどうかは,微妙.

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2004.01.13

ゆらゆらと揺れる海の彼方

ゆらゆらと揺れる海の彼方 電撃文庫
満足度:☆

結論から言うと,カバーイラスト買いみたいな買い方の高い授業料をまたしても払わされた,といったところ
(だからといって私が懲りることはないけれど)

この作品の最大の問題点は,テーマ選びに失敗しているところだと思います.どんなテーマを選ぼうとそれは作者の自由なわけですが,しかし,そのテーマが作者の身の丈にあったものでないと,読者も,その本を売るのに携わる人たちも,ひいては作者も含めてみんなが不幸になる.

まったく新しい世界を舞台として持ち出してくるとき,作者の頭の中では「俺の世界」が完璧に構築されているのかもしれませんが,それは第三者には分からないので分かるように描写をしてもらわなくては困ります.戦記物をやりたいのなら,古今東西の戦史や軍記の豊富なバックボーンが作者になければいけないと思うのだけど,それが私にはまったく感じられなかった.

その手の批判はライトノベルには野暮だというなら,それでも構わない.「萌え」という分かるようで分からない概念を引っ張り出してくる用意はこちらにはあるので,薄っぺらく定型的で構わないから「萌えるキャラクター」を登場させてイラストとの相乗効果で楽しませてくれるなら良かったのだけど,それが無かった.どうも設定に奇をてらいすぎたのか,どう見ても上に立つ人間とは思えない兄弟が一軍の将として主役のポジションを張っているので,話を読み進むモチベーションが失われてしまった.

文句をつらつら書いたところでイラストでつられて本買っている時点で私は負け組みだけど,そんなことは先刻承知.こんなことで挫けるようではライトノベルなんて手は出せません.明日にはまた別のライトノベルを衝動買いすることにしましょう.

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